工場勤務
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工場勤務を40年続けてわかった5つのこと|18歳で辞めたかった私の結論

じゅん
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18歳で辞めたいと思った理由
  • 工作機械の並ぶ慣れない職場
  • 思うようにできない作業
  • 先輩からの厳しい指導

工場勤務を始めたばかりの頃、「この仕事を続けていけるのだろうか」と不安に思ったことはありませんか?

私は、18歳で工場に入社し、配属されてから1週間で「辞めたい」と思いました。

当時は、「この先ずっとここで働くのか」と考えるだけで不安になったことを覚えています。

それでも気がつけば、工場勤務を続けて今年で40年が経ちました。

順調なキャリアだったわけではありません。

30代では、残業130時間のプロジェクトで限界を感じたこともありました。

40代以降に、4回の転職も経験しています。

長く働いてきたからこそ、今になって分かることがあります。

仕事は、最初から好きになれるとは限らないこと。

環境が変わると人生も変わること。

そして、続けてきた時間には必ず意味があるということです。

この記事では、工場勤務を40年続けてきた中で感じた「仕事についての5つの気づき」をお伝えします。

もし今、

  • この仕事を続けるべきか
  • 転職した方がいいのか

そんな迷いを感じている方に、少しでも参考になれば幸いです。

工場勤務1年目|18歳の私は1週間で辞めたいと思った

40年前、18歳で工場に入社して配属された日のことは、今でもはっきり覚えています。

配属は希望した部署ではなかったので、「本当にやっていけるのだろうか」 そんな不安でいっぱいでした。

配属先は、プラスチック成形用金型の保全を行う職場。

工作機械が所狭しと並び、薄暗い作業場でした。

最初は、廃材を使った加工実習。

高校生のとき、実習で旋盤やフライス盤を操作したことはありました。

ですが、得意ではありません。

正直に言えば、できればやりたくない実習でした。

図面通りに削るだけのはずなのに、思うようにできない。

18歳の自分には、それだけで大きな挫折でした。

穴あけに使用する、ドリル研ぎを教わったときのことも忘れられません。

ドリル研ぎを行っている最中に、「違うんだよな」と 何度も言われました。

心の中では、こうつぶやいていました。

じゅん
じゅん

やったこともないのに、いきなり出来るかよ!

まだ18歳、プライドだけは一人前でした。

そんな状況だったので、わずか1週間で「辞めたい」と思いました。

社員食堂で昼食をとった後、外に出て空を見上げる。

当時の定年退職は55歳だったので、「これから37年も働くのか」そんな途方もない不安を感じていました。

入社したのは、昭和の終わり頃。

今のように、転職が当たり前の時代ではありません。

定年まで勤め上げるのが普通でした。

だから、辞めるという選択肢はありませんでした。

じゅん
じゅん

本当に辛い日々が続きました。

それでも不思議なことに、少しずつできることが増えていきます。

昨日できなかったことが、今日はほんの少しできるようになる。

その小さな積み重ねが、いつの間にか、わずかな自信に変わっていました。

若い頃の私は、「続けることの意味」など考えていませんでした。

ただ、目の前の一日を乗り切ることで精一杯だったのです。

今振り返ると、あの頃の出来なかったことや悩みは、特別なことではなく、誰もが通る道だったのだと思います。

最初の転機|配属から2ヶ月後の異動が人生を大きく変えた

新卒で入社し、配属からわずか1週間で辞めたいと思っていたあの頃。

仕事はこなしていましたが、心は前を向いていませんでした。

今振り返ると、「最初の転機」だった出来事がありました。

配属から2ヶ月経ったある日、異動の話が出たのです。

異動先は、もともと私が希望していた職場でした。

急に生産量が増えて人手不足になり、新人の私に声がかかりました。

じゅん
じゅん

部長から異動の話を聞いたとき、思わず顔がにやけてしまい、「そんなに嬉しいのか」と言われたことを今でも覚えています。

もし、あの異動がなければ、今の自分はなかったかもしれません。

異動先では、生産ラインの設備メンテナンスと生産数の管理などを担当しました。

シフトごとの生産計画があり、稼働率が下がれば未達成になる。

現場の数字は、言い訳ができません。

どうすれば、設備が止まらないか。

どうすれば、品質が安定するか。

小さな停止(チョコ停)があれば、走って対応する。

休憩時間も休まず、生産ラインを稼働する。

気づけば、仕事に夢中になっていました。

特に楽しかったのは、生産ラインの改善活動です。

夜勤のとき、こっそりクリーンルームにドラフターを持ち込み、改善部品の図面を描いていたこともあります。

自分が描いた図面の部品が形になり、それを取り付けてトラブルが減る。

品質が安定する。

じゅん
じゅん

その瞬間、「仕事って面白いな」と初めて思えました。

振り返ると、この異動からの5年間が、40年の中で最も成長を実感できた時期でした。

そして、その経験が評価され、海外工場に新設されるラインの立ち上げメンバーに抜擢されます。

交替勤務をしていた私が選ばれたのは、異例のことでした。

海外工場へ出張する機会を得たのも、すべてはあの「2ヶ月後の異動」が始まりでした。

あのとき環境が変わらなければ、私は仕事の面白さを知らないまま辞めていたかもしれません。

工場勤務15年目|33歳で迎えた限界

40年働いてきて、「もう辞めようか」と本気で考えたことは一度や二度ではありません。

その中でも、最も苦しかったのは33歳のときでした。

工場に入社して15年目、製造現場から生産技術へ異動して5年目。

誰もやったことがない、生産ラインを大きく変革するプロジェクトのリーダーを任されました。

経験も実績も十分とは言えない自分が、全体をまとめる立場です。

しかも、不足している設備はすべて社内設計。

構想もゼロから考えなければなりませんでした。

製造で、10年間現場を経験してきた自負はありました。

しかし、設計は別の世界でした。

  • アイデアが出ない
  • 図面が進まない
  • 時間だけが過ぎていく

焦りばかりが、積み重なりました。

気がつけば、毎日深夜まで残業して休日も出勤。

最も多い月は、休日出勤を含めて130時間の残業になっていました。

残業手当は全て支給されて、手取りは大きく増えました。

これだけ稼げれば、欲しいものも買える。

そう思う一方で、体力も気力も限界でした。

朝起きると、最初に浮かぶのは「今日は休みたい」という気持ち。

それでも辞める決断はできませんでした。

自分のスキルが、他社で通用するか分からなかったからです。

「もう無理だ」と思いながらも、 次の日にはまた工場へ向かう。

その繰り返しでした。

今振り返れば、この時間は決して無駄ではありませんでした。

じゅん
じゅん

当時は、そんなふうに考える余裕はなかったです。

ただ必死に、目の前の仕事から逃げずにいただけです。

そして、この苦しい時間が、後に大きな転機につながることになります。

33歳の限界が教えてくれたこと

33歳の時、あのプロジェクトは、私の自信を一度すべてなくしました。

最初は、「現場を良く知っていれば何とかなる」そう考えていました。

でも、実際は違っていました。

本当に必要だったのは、 「一人で抱え込まないこと」でした。

じゅん
じゅん

それまでの私は、リーダーが頑張らなければという思いが強く、誰にも頼ることができませんでした。

しかし、限界まで追い込まれたことで、初めて周囲に相談するようになりました。

  • 生産技術の先輩に図面を見てもらう
  • 現場のベテランに意見を聞く

そうすることで、プロジェクトは少しずつ前に進みました。

あのとき初めて、「仕事は個人戦ではない」と理解できたのです。

20代の転機が「仕事の楽しさ」なら、33歳の限界は「仕事の本質」を教えてくれました。

続けてきて良かった3つのこと

40年の工場勤務を振り返ってみると、辛く苦しいことが沢山ありました。

それでも、「続けてきて良かった」と思える理由が3つあります。

1.経験が確実に自分の力になっている

新卒で入社して数年は、ただ必死に仕事をこなしているだけでした。

しかし今は、設備の小さな変化や工程の違和感に気づくことができます。

それは特別な才能ではなく、積み重ねてきた時間の結果です。

経験は、確実に自分の力になります。

2.現場での信頼

「ちょっと見てもらえますか」

そう声をかけられるようになったとき、自分の立場が変わったことを実感しました。

若い頃は、分からないことを先輩に聞く側でした。

しかし気づけば、現場の人から相談を受けることが増えていました。

設備の小さな異常や、工程のちょっとした違和感。

そうしたときに声をかけてもらえることが、何よりの信頼だと感じます。

長く続けることでしか、築けない現場からの信頼があります。

それは肩書きではなく、現場で積み重ねてきた時間がつくる信頼なのだと思います。

3.ものづくりに関わってきた誇り

自分が関わった製品が、世の中で使われている。

目立つ仕事ではないかもしれません。

それでも、社会を支えている一部であることに、誇りを感じます。

40年という時間を現場で積み重ねてきたことは、確かな事実です。

続けてきたからこそ、「得られた経験」があります。

続けてきたからこそ、「築けた信頼」があります。

そして、「ものづくりへの誇り」も生まれました。

もし、新卒で入社してすぐに辞めていたら、今見えているこの景色、私はきっと知らないままだったと思います。

40年続けて分かった5つのこと

工場勤務を40年続けてきて、若い頃には気づかなかったことがいくつもあります。

働き始めた頃は、毎日の仕事をこなすことで精一杯でした。

目の前の作業を覚え、ミスをしないことだけを考えていました。

しかし年月を重ねる中で、仕事の見え方や考え方は少しずつ変わっていきました。

若い頃には分からなかったことも、経験を重ねることで見えてくるものがあります。

ここでは、40年工場で働いてきて、今だからこそ感じていることを5つにまとめてみました。

1.仕事は最初から好きになれるとは限らない

私は、最初から仕事が好きだったわけではありません。

むしろ、配属されて1週間で辞めたいと思ったほどです。

それでも、少しずつできることが増えていきました。

機械の扱いに慣れ、作業の流れが分かるようになると、仕事の中に小さな面白さを感じる瞬間が出てきます。

振り返ると、仕事は「好きだから続く」というよりも、続けているうちに「面白さを感じる瞬間」があり、好きになるものなのかもしれません。

2.環境が変わると人生が大きく変わることがある

配属されてから2ヶ月後の異動は、自分の中で大きな転機でした。

もし、あのときの異動がなければ、早い段階で会社を辞めていたかもしれません。

工場勤務も続けることなく、全く違う道を歩んでいたかもしれません。

仕事は、自分の努力だけで決まるものではありません。

配属先や上司、職場の環境によって大きく変わることがあります。

環境が変わることで、人生の方向が大きく変わることもある。

それを実感した出来事でした。

3.一人で出来ることには限界がある

33歳のとき、大きなプロジェクトを任されました。

しかし、経験不足もあり、思うように進まず、本気で「限界」を感じました。

そのとき初めて、周囲に相談することの大切さを学びました。

それまでの私は、「自分一人でやらなければならない」と思い込んでいました。

しかし仕事は、個人の力だけで進むものではありません。

周囲と協力して進めることで、初めて大きな仕事が動き出す。

そのことを身をもって学んだ経験でした。

4.経験はゆっくりと力になっていく

設備の音の違いに気づく。

品質の微妙な変化を感じる。

こうした感覚は、最初から持っていたわけではありません。

毎日同じ現場に立ち、同じ設備を見てきたからこそ、少しずつ身についてきたものです。

経験は、すぐに結果が出るものではありません。

しかし気づかないうちに、確実に自分の力になっていきます。

振り返ったとき、「あの経験が今につながっている」と感じる瞬間があります。

それが、長く続けてきた人だけが持てる強みなのかもしれません。

5.続けた時間は無駄にはならない

40年間、順調なことばかりではありませんでした。

工場の閉鎖や転職など、思い通りにならない出来事もありました。

当時は苦しいと感じていた経験も、今振り返るとすべてが自分の中に残っています。

続けてきた時間は、すぐに意味が分かるものではありません。

長い年月が経ったとき、その時間が確かな積み重ねになっていることに気づきます。

遠回りに見えた経験も、無駄だった時間は一つもなかった。

今はそう感じています。

最後に

工場勤務を始めた18歳の頃、当時の定年は55歳だったので、自分が40年も同じ業界で働き続けるとは想像もしていませんでした。

最初の職場では1週間で辞めたいと思い、30代では本気で限界を感じたこともありました。

それでも振り返ってみると、その時々で環境が変わり、人に助けられ、少しずつ前に進んできたように思います。

若い頃は、「いつ一人前になれるのだろう」と考えていました。

しかし、今思うのは、仕事に完成形はないということです。

出来ることが少しずつ増え、考え方が少しずつ変わり、気づけば長い時間が過ぎていました。

40年間現場に立ち続けてきたことは、自分にとって確かな財産だと感じています。

もし今、仕事を続けるべきか迷っている方がいるなら、一つだけお伝えしたいことがあります。

それは、「続けること」だけが正解ではないということです。

私は、40代で初めて転職を経験し、環境が変わることで見える景色が変わることを実感しました。

今いる場所で続けることも一つの選択ですが、思い切って環境を変えることが、新しい道につながることもあります。

続けた時間は、すぐに意味が分からないこともあります。

しかし振り返ったとき、その時間は必ず何かを残してくれます。

私自身もまだ途中ですが、これからも自分なりに現場で学び続けていきたいと思います。

そしていつかまた振り返ったとき、「あの時間も無駄ではなかった」と思えたら、それで十分です。

今悩んでいる時間も、きっと未来の自分につながっていくと信じています。

この記事が、今工場で働きながら悩んでいる方にとって、少しでも何かの参考になれば嬉しく思います。

ABOUT ME
じゅん
じゅん
会社員
昭和の時代から製造業の現場で働き続けてきました。

設備保全・生産技術・改善活動など、さまざまな業務を経験しています。

キャリアの中では環境の変化に合わせて複数回の転職も経験しました。

このブログでは、その経験をもとに、40〜50代の工場勤務のリアルや働き方について発信しています。
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